最初に、この『とうきょうすくわくプログラム』に参画することにした経緯と、これまでの保育の取り組みによって何が変わったかをお伝えします。
そのあと、下にスクロールしていくと「すくわくプログラム」に位置付けた※各学年の取り組みがあります。※各学年の取り組みはPDF形式になっています。タイトルをクリックすると内容をご覧いただけます。
~笹塚幼稚園の保育の深まり~
コロナが始まった2020年以降、休園や行事の中止、縮小などを余儀なくされる中、子ども達にとっては、行事を意識した活動がなくなり、遊びを中断する時間的な制約がほぼなくなったことにより、遊びに対してこれまで以上に集中でき、遊び続けることができた貴重な機会となりました。
それまで、行事活動に対しても子ども達が主体的に取り組めるよう工夫はしてきましたが、やはり大人の事情が大きく関与していたことを省みると、それがなくなり、本当に思い切り、充分に一つの遊びの連続性(広がり、深まり)を子ども達自身で作り上げていく姿に感動しました。
この感動をいの一番に保護者の皆様にお伝えしたい、そしてここに本当の幼児教育の意義があるであろうという想いから、思い切って行事を精査(遊戯会、作品展を廃止)し、年に一度、生活発表会という機会を遊び活動の延長上に位置付けて、子ども達自身に企画や構成、発表方法も考えながら実施することに代えて参りました。
このような経緯の上に、一年間のその年の子ども達が作り出す遊び活動から、部分的にではありますが代表的となり得る遊びに着目してこの「とうきょうすくわくプログラム」に参画することに致しました。
~子ども達の変化、教諭の変化~
子ども達の姿に見る変化は、大きくは①集中力が上がってきた②「何でだろう?」「どうして・・なのか?」や「~だから・・なんだ」というような思考力が上がってきたということが挙げられます。
対して、大人=教諭側の変化としては、従来は安全監督、子ども同士のトラブル対応が子ども達の遊びの姿を見る際のメインでありました。それらは依然必要ではありますが、それ以上に子どもの遊び(の姿)から子どもが何に気付き、何を思案し、何(物理的、技術的、知識的、人間関係に)を潜在的に求めているか、を知ろうという意識が向上したと言えます。客観的には、一緒にその遊びを子ども主導の下に関わるという方法の中で意識して捉え、後からじっくり考察するようになったということです。
また、そうしてみると、子ども一人一人が確実に主体的な何かの思いや感覚をもって(能動的に)その遊びに向き合っていることにも改めて気づかされ、子どもの「成長」に対する確信が教諭達の根底に共有されるようになりました。できないことをできるようにさせる、危ないことから守る、ところから、できることを大いに伸ばす、危ないことに気付き、どうしたら安全かを自分で考えて行動したり工夫するようになってもらう、へと子ども達への関わり方も変わっていっています。
~ 各学年の取り組み~